せっかく美容室や理容室でかっこいいフェードカットにしてもらったのに、自宅で自分でセットするとなると、どうすれば良いか分からない、という方もいるかもしれません。フェードカットは、サイドとバックが短い分、トップのスタイリングが全体の印象を大きく左右します。しかし、いくつかの基本的なポイントを押さえれば、自宅でも簡単に、サロン帰りのようなスタイルを再現することが可能です。まず、スタイリングの土台となるのがドライヤーでの乾かし方です。濡れた髪のままスタイリング剤をつけても、上手く形が決まらず、ボリュームも出ません。タオルドライの後、ドライヤーを使って髪の根元からしっかりと乾かしましょう。特に、ボリュームを出したいトップ部分は、髪の毛を下から持ち上げるようにしながら、根元に温風を当てて乾かすのがポイントです。これにより、髪が自然に立ち上がり、ふんわりとしたボリューム感が出ます。前髪を上げるスタイルの場合は、下から上に向かって風を当てて、根元から立ち上げる癖をつけます。七三分けなど、流すスタイルの場合は、まず流したい方向とは逆側に髪を乾かしてから、最後に流したい方向に風を当てると、自然な毛流れとボリュームが生まれます。ドライヤーで８割方乾かし、ある程度髪型が決まったら、スタイリング剤を使います。フェードカットに合わせるスタイリング剤としては、ツヤ感とホールド力のある「ジェル」「グリース」「ポマード」などが定番です。ジェルは速乾性があり、パリッとした仕上がりに。グリースやポマードは、ツヤ感を出しつつ、再整髪しやすいのが特徴です。髪質やなりたいスタイルに合わせて選びましょう。あまりツヤを出したくない、ナチュラルな仕上がりが好みなら、「マット系ワックス」もおすすめです。スタイリング剤は、一度にたくさんつけるのではなく、少量（指先第一関節程度）を手のひら全体によく伸ばしてから、髪の内側から馴染ませるように、根元近くから毛先に向かってつけていきます。トップのボリュームを意識しながら、毛束感を出したり、毛流れを整えたりして、全体のシルエットを完成させます。つけすぎると重くなってボリュームが潰れたり、不潔に見えたりするので注意が必要です。最後に、スタイルを長時間キープしたい場合は、ヘアスプレーを軽く吹きかけると良いでしょう。慣れれば短時間でできるようになります。
