最近、髪のボリュームダウンや抜け毛が気になる、分け目が目立ってきた気がする。そんな悩みを抱える女性は少なくありません。薄毛というと男性特有の悩みと思われがちですが、女性も加齢やホルモンバランスの変化、ストレスなど様々な要因で薄毛に悩むことがあります。自己流のケアでなかなか改善が見られない場合、専門的な治療を検討する方もいるでしょう。その際、どこに相談すれば良いか迷うかもしれませんが、女性の薄毛治療においては、まず皮膚科を受診することをおすすめします。皮膚科は、文字通り皮膚とその付属器である髪の毛、爪の専門家です。薄毛の原因は多岐にわたりますが、中には脂漏性皮膚炎や円形脱毛症といった皮膚疾患が関係しているケースもあります。皮膚科医は、頭皮の状態をマイクロスコープなどで詳細に観察し、問診や必要に応じた血液検査などを通して、薄毛の根本的な原因を医学的根拠に基づいて診断することができます。原因が特定できれば、それに応じた適切な治療法を選択することが可能になります。例えば、びまん性脱毛症や女性男性型脱毛症（FAGA）と診断されれば、ミノキシジル外用薬や内服薬による治療、あるいは栄養指導や生活習慣の改善アドバイスが行われます。もし背景に甲状腺疾患など内科的な問題が疑われる場合は、適切な専門医への紹介もスムーズに行われます。美容クリニックなどでも薄毛治療は行われていますが、皮膚科では保険適用となる治療（原因疾患に対する治療など）を受けられる可能性がある点もメリットです。もちろん、自由診療となる治療法も多いですが、まずは医学的な診断を受けることで、不要な治療や効果の期待できないケアに時間や費用を費やすリスクを減らすことができます。何より、医師による診察は安心感につながります。一人で悩み続けるよりも、まずは髪と頭皮の専門家である皮膚科医に相談し、現状を正確に把握することから始めてみてはいかがでしょうか。正しい診断と適切な治療への第一歩となるはずです。
