「驚きの発毛実感！」「飲むだけで女性ホルモンを整え、豊かな髪へ」…インターネットや雑誌で、このような魅力的な言葉と共に紹介されている女性向けの薄毛対策サプリメントを目にしたことはありませんか？藁にもすがる思いで悩んでいると、つい「試してみようかな」という気持ちになってしまうかもしれません。しかし、そうした広告の言葉を鵜呑みにする前によく考えてみてください。サプリメントは、あくまで「食品」の扱いです。医薬品のように、病気の治療や予防、あるいは特定の効果効能（例えば「発毛」や「育毛」）を保証することは法律で認められていません。もし広告で「髪が生える」「薄毛が治る」といった断定的な表現が使われていたとしたら、それは景品表示法や薬機法（旧薬事法）に違反している可能性が高いです。では、なぜそのような広告が存在するのでしょうか。多くの場合、「個人の感想です」という小さな注釈と共に、愛用者の体験談という形で効果を匂わせたり、「〇〇（成分名）がサポート」といった曖昧な表現を使ったりして、消費者の期待感を巧みに煽っているのです。特に注意したいのが、「初回限定〇〇円！」といった安さを強調した広告や、「いつでも解約OK」と謳いながら実際には複雑な解約条件がある、いわゆる「定期縛り」のある商品です。安易に契約してしまい、効果がないのに高額な支払いを続けることになったり、解約したくてもなかなかできなかったりするトラブルも後を絶ちません。サプリメントを選ぶ際には、まず広告の魅力的な言葉に惑わされず、冷静になることが大切です。その製品の公式サイトなどで、配合されている成分とその含有量、製造元の情報、安全性に関するデータ（アレルギー表示、GMP認定など）をしっかりと確認しましょう。信頼できる情報源かどうかも重要です。口コミを参考にする場合も、極端な意見や匿名性の高い情報には注意が必要です。サプリメントは魔法の薬ではありません。過度な期待をせず、その役割と限界を正しく理解した上で、信頼できる情報に基づいて慎重に選ぶことが、後悔しないための鉄則です。もし不安な点があれば、購入前に医師や薬剤師に相談することも検討しましょう。
